思考型リズムゲーム「Re:ステージ!プリズムステップ」は生き残れるか?

音ゲーマー達の発信所」12/4分(遅れました)の担当です。
adventar.org

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リステップのタイトル画面(12/4に更新)
皆さんは、和泉つばすというイラストレーターをご存知だろうか?
美少女ゲームの1ブランドを支えるレベルの有名な絵師ですが、ゲーム雑誌「コンプティークから始まったアイドルプロジェクト「Re:ステージ!」の原画を担当している。
8月にはリズムゲームにも進出。「Re:ステージ!プリズムステップ(リステップ)」のサービスが開始した。

アルバム「キラリズム」にはKiRaRe楽曲9曲が収録されているため、まずは試聴してほしい。ジャケ絵も素晴らしい。

【Re:ステージ!】KiRaRe 1stアルバム「キラリズム」試聴動画
この手の絵が好きな人は、ジャケ絵を見るだけでワクワクしてきませんか?

それでは、リステップの特徴を紹介、考察していこう。

イラストの質,メディアの後押し

 美少女ゲームの一ブランドを支えるレベルの絵師がほぼ全イラストを担当*1している点において、二次元が絵好きな人は注目すべきだろう。
この作品は、一度はアイドルへの道をあきらめた中学生がアイドル大会でTOPを目指す、というストーリーだ。メンバー(KiRaRe)は6人で、見た目や設定から既存作品を想像してしまう人もいるかもしれない。リステップ内では、主人公が顧問(先生)として彼女たちをサポートするという設定だ。

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尊い・・・(ハロウィンイベントのストーリーより)
楽曲はポニーキャニオンからリリースされており、質も良い。11月後半には「P's LIVE!05」というポニーキャニオンのアニメ系アーティストが集まるライブにも出演した。ゲーム雑誌「コンプティーク」では過去にノベルが連載されており、リステップがサービス開始してからは追加ガチャの紹介がカラーで掲載されている。

「リステップ」リズムゲームのシステム

ボタンを入れ替え?「パズルノーツ」

全てのノーツをタップするわけではない。
TaP表示のないノーツは「パズルノーツ」といい、判定ラインでボタンと色が合っていれば自動で拾ってくれる。
その代わり、色を合わせるためにボタンを入れ替える必要がある。いわゆる脳ゲーである。なおAppStoreでのジャンルはゲーム:パズルの模様。
どういう流れなのかはプレイ動画を見てもらえば何となく理解できるだろう。

[リステップ] Startin' My Re:STAGE!!(NORMAL譜面)
意図的に早押し遅押しした箇所がいくつかある。見逃しMISS判定が結構後ろにあることが分かる。(約60フレーム。物量譜面では後ろ判定が広いせいでBADハマリしやすくなっている)
HARD譜面の総ノーツ数に対するタップ数を調べたことがあるが、6割前後の譜面が多かった。中にはノーツ数433だけどタップは158(36.49%)、ノーツ数368でタップ数299(81.25%)という極端なものもある。

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全お・・・全レーン配置もある。(GROWING!! HARD譜面より)
パズルノーツの存在のおかげで、譜面の表現が増えている一方、ボタンを入れ替えるという特性上、ロングノーツやフリック(スライド)の表現は出来ない。スライドすべき個所を判断するためスピードは普段より遅めにする必要がある。他のリズムゲーと比べると取っつきにくく、リズムゲー初心者にとっては地獄かもしれない。

だが並び替えるタイミングや法則(大体左右対称の動きや配置になる)が分かっていれば、「あ、今降ってるの叩かなくていいんだ」という他ゲーには無い感覚を楽しめ、物量寄りになりがちなリズムゲーに対するアンチテーゼになっている・・・

と思っていた。あの譜面が追加されるまでは(後述)。

スコアアップにはアクセサリ、フレンドが大事

6人でユニットを構成し、残り1人はフレンドのキャラが参加するという仕様になっている。某パズルゲーと同じだが、アイドル系のリズムゲーでは珍しいかもしれない。
そのため、フレンドのステータスが大きく影響する。これはランキングありイベント時の特攻スキルでも反映されるため、曲選択時のフレンド選択は重要である。
また、自分のキャラに装備させるアクセサリを集めることも大切だ。

まずは初期曲から・・・初期曲はスコアボーダーに違和感

サービス開始初期にスコア埋めをしていて、「HARDよりもEASYの方がSランクを取りにくい」という事態に直面した。
実際、初期から遊べる楽曲はEASY,NORMAL,HARDのSスコアランクのボーダーが7万8万9万と1万刻みでいい加減な設定だった曲が多く、曲選択時の目標IPP(総合値のこと)を見ると、EASYの方が要求される総合値が高くなっていた。
そのあと追加された曲からは、Sランクに要求される総合値が全譜面でほぼ横ばいになるよう設定されていた。

HARD譜面は辛ゲージ。動画広告を見て1回無料でコンティニュー

ミスした際のダメージが、EASY:20 NORMAL:40 HARD:80 と倍々になっており、キャラ無強化+アクセ無装備ではHARD譜面で2~3MISSで死んでしまう。

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ここで左端の1箇所入れ替えをミスれば、2つ以上のミスが出ることに。
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☆3キャラのスキル説明の一部(限界突破を2回しているため、+表示が付いています)
そのため、曲中の回復オブジェやキャラの回復スキルに頼ることになるのだが、回復スキルは指定された色のノーツでなければ回復しない仕様になっており、回復量もHARD譜面のダメージに対し少ないため辛い。
おそらく、運営はHARD譜面を最上級の譜面として扱い、今後上位譜面は追加しないのかもしれない。
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1回は無料でコンティニューできる。
だが安心してほしい。一回は動画広告を見ることで無料コンティニューできるのだ。ゲームの仕様上死に易いことから生まれたシステムかもしれない。確かに、一回コンティニューさせるのに、スタミナ全快分の石を要求するのは割に合わない。この広告で運営も利益を得ることができる。

しかしこれにも問題があり、入れ替えミスでFail→再開→立て直せずまたFailとなることが多い。ボタンを入れ替える仕様が障壁になっている。

新曲「宣誓センセーション」発表、HARD譜面は超高難度

2017年11月中旬のランキングイベントに合わせ、新曲「宣誓センセーション」がゲーム内で先行公開された(シングルCDは12月中旬発売)。
HARD譜面の総ノーツ数は510。既存曲の最多ノーツは433(Stage of Star[HARD])と比較すると、タップメインで曲長が短めであり、かなりの物量譜面と言える。なお運営はこれに合わせてHARD譜面のフルコンボチャレンジを開催した。


www.youtube.com
クリア安定に30回ほど、フルコンに50回程度かかった。

譜面を詳しく見ると、スライドだけが難所ではなく、スマホ持ちには辛い非対称の同時押し連発、左指に大きな動きが要求されるなど、かなり難しい譜面になっている。

コンテンツ(ボイス、シナリオ)配分に難あり

さて、ここからはゲーム内のコンテンツ量について考察する。
各キャラクターのボイスは、
ホーム画面:10個
強化,曲クリア,プレイヤーLVUP時:各1個
という仕様になっており、レアに関わらずボイスは固定。☆3や☆4のような上位レアに専用のボイスは無く、時刻やイベント等が条件のボイスもない。
スキルについては3種類で合計5つのボイスが収録されている。これもレアに関係は無い。
また、個別ストーリーは最上の☆4レアにのみ収録されている*2
セリフは2章に分かれており合計で約70~80回セリフ送りがある。
スク○ェスが大体10回以内のセリフ送りなので、良くも悪くも「極振り」していると言える。
10月11月と開催されたイベントでは、獲得ポイントによってイベントストーリーを見ることが出来た。これも2章に分かれている形式で個別ストーリと同等の量があった。

なお今後のアップデートで、原作のノベルパートがフルボイスで追加される予定だ。

リズム系ソシャゲにおけるモチベ維持のサイクル、このゲームでは・・・

普通のリズムゲーであれば、
まずは無料でプレイし楽曲をプレイするもSランクフルコンはまず無理(Eランクとか)だったり、難譜面では死ぬことがあるため、ガチャでキャラを入手しスキルでカバー、またはキャラを強化してプレイを続けていく。
(微課金で続け、イベントキャラを加える方法もある)

入手した各キャラのストーリーを見ながら、世界観への理解を深めつつ、イベントへ突入。
何度もプレイするので、プレイヤーLVがアップし通常ストーリーも進めやすくなるし、イベントでキャラを獲得しスコア強化に繋げることが出来る。
そうしているうちに、楽曲や作品への興味が深まり、楽曲やグッズの購入、イベントへの参加へと繋がっていく。

そしてまたイベントが・・・と続いていくわけだ。

ではリステップはどうかと言うと、

  • 初期楽曲でスコアボーダー設定が正しくない
  • 回復系、判定系のスキルがあまり役に立たない
  • キャラ専用シナリオは最上レア☆4のみ、シナリオ以外のボイス量少な目
  • イベントはサービス開始1か月半後にようやく開催
    • イベント専用シナリオはこの一か月後のイベでようやく実装

といった問題がモチベ維持のサイクルを阻害しており、ある程度課金をして定期的に☆4が入手できないとあまりコンテンツを楽しめない仕様になっている。

リステップ運営の現状

課金勢への優遇でカバー

8月1日にアプリは公開されたが、iOS版の公開が5日遅れた(2017/8/6)ことや、iOSで半拍程度の音ズレがあり、完全解決まで2週間半*3を要したことなどが影響したのか、DL数○万越えなどの報告は無くユーザー数はあまり増えなかった模様。
8月下旬~末にかけて、1回ずつ引ける確定ガチャが日替わりで9日間実装された。(KiRaRe各メンバー6+他2ユニット+水着ガチャ の合計9回)有償石の仕様のため1回5000円で確定ガチャが引けるのだが*4、おそらくこれは売り上げの確保だろう。
この確定ガチャに対し運営は「今回は特別なんだからね!」という旨の説明をしていた。

☆4確定ガチャの次回開催予定はありますか?
9月7日時点では次回開催予定はございません。今後特別なイベントや記念のタイミングであらためて検討させていただきます。
※8月の☆4確定ガチャはリリース初月を記念して開催されたものです

(アプリ内のお知らせ「なぜなにプリズムステップ」 より引用)

しかし、9,10,11月とランキングありイベントを行う前には、イベント特攻付き☆4確定ガチャを2回ずつ追加、アクセサリでも確定ガチャを追加している。



なお自分はどちらのガチャも引きました。

ゲーム専用のツイ垢は無く、告知は宣伝がメイン

リステップ公開後に、ゲーム専用のツイッター垢が作られることは無く、リステージプロジェクトのアカウントでゲーム情報の配信を行っている。
些細な不具合はゲーム内の告知のみで済ますことが多く、また参加声優の呟きを頻繁にRTするなど、ゲームの宣伝や紹介的な位置づけになっている。

ポニキャのライブイベントで、「ゆるゆり」とのコラボを発表

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「初めてのコラボ」という記述から、まだまだポニキャ系コンテンツとのコラボを計画しているのかもしれない。

まとめ、そしてリステップの今後

  • コンテンツとして質は悪くは無いが配分に問題
  • リズムパートは尖った仕様、システムは未熟な面も
  • ゆるゆりコラボで体制を整えられるか

最近のイベントでは参加アカウント数が2000を切る*5という危機的な状況に陥っている。
ナナシスTokyo 7th シスターズ)やエビスト(8 beat Story♪)辺りをライバルとして今後もリステップを運営していくには、ポニキャ絡みのコラボで獲得した新規ユーザーを定着させるような仕組みが必要だろう。また、Re:ステージ!プロジェクト自体の楽曲もストックがほぼ尽きている(残り2曲)ため、楽曲の確保も課題だ。

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まだまだ続いてほしいですね。

興味があれば、自分の過去の記事も見ていただけると幸いです。

おまけ:カラオケにSR画像投入?


リステージ関連の楽曲はほとんどがCD発売や配信などで入手が可能だ。ポニーキャニオンが運営に関わっているためその辺りは万全だ。
それだけではない。楽曲がカラオケ化した際、映像にリステージ関連の画像やゲーム中☆4レア画像を配置。実質アーカイブ化しているのである。何と言う策士。ファンの人にとっては嬉しいだろう。

*1:ノベル連載後半あたりから、扉絵以外やジャケ絵一部を他の絵師が担当。

*2:CD「Secret Dream」特典の☆4には無し

*3:8/19辺りで致命的な音ズレはほぼ解消

*4:購入額÷2が有償石個数 購入額の多さに対し無償石追加

*5:9月イベ約3100→10月イベ2285→11月1932